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カテゴリー:視察

11・7~9 県議会『自民党県議団』県外視察[栃木・福島・宮城](上)

 『自由民主党県議団』は、11月7日(水)から9日(金)にかけて2泊3日で栃木県、福島県と宮城県への視察調査を実施しました。参加議員は、6名。(11月中に3班に分かれて県外視察を実施。今回はその第1便。)
 この県議日誌の中で2回にわたって報告をします。

☆11月7日(水)

○栃木県議会 [宇都宮市・午後1時30分~3時40分]

〈調査内容〉
 (1)高校の統合 【教育委員会総務課・学校教育課対応】
 (2)県立の中高一貫教育 【同上】
 (3)医師等医療従事者の確保対策 【保健福祉部保健福祉課・医事厚生課対応】

〈調査成果〉
 (1)『県立高等学校再編基本計画(魅力と活力ある県立高校を目指して)』についての説明を受ける。
   全日制高校の規模と配置の適正化については、
   ・規模の適正化⇒1学級40人で1学年あたり4~8学級
   ・学校の統合⇒15%程度の学校数を削減(平成17年度から21年度までの前期計画で14校の統合[7校設置]を進める)
   魅力ある県立高校づくりとして
   ・新しいタイプの学校の設置(中高一貫教育校・総合学科高校・科学技術高校・総合産業高校・総合選択制高校・フレックスハイスクール)
    [注]“フレックスハイスクール”は、単位制による定時制・通信制の独立校。
   ・男女共学化の推進(*県立高校の男女別学校が存在)
 
 (2)県立中高一貫教育についての説明を受ける。
   ・併設型(県立高校の同じ敷地内に附属中学校を設置し、高校入試なしで高校に進学)を採用。
   ・通学区域は、県内全域。(平成19年4月に宇都宮市内に、20年4月に佐野市内に1校ずつ開校) 
   ・中高一貫教育の基本的な考え方は、「21世紀の栃木県を支え、日本、さらには国際社会の発展にも貢献できる創造力やリーダーシップに富んだ人材の育成」をめざすこと。
   ・中高一貫教育のメリットとして ①6年間の継続した学校生活(個性・創造性を十分に伸ばす) ②幅広い年齢層による活動により社会性や豊な人間性を育成することができる がある。

(3)医師不足等について説明を受ける。
  医師確保対策として
   ・招聘策⇒臨床研修医確保のための合同セミナーの実施(県が県内医療機関合同の『臨床研修ガイドブック』も作成)、医師研修資金等貸与事業など
   ・定着策⇒女性医師臨床復帰支援事業、緊急分娩体制整備事業[栃木県オリジナル]
   ・養成策⇒産科医等確保支援事業

[感想]栃木県も中学卒業生が平成元年をピークに右肩下がりで減り続け、平成26年には元年比58%になるという試算が出ている。当初は、学校数やクラス数を減らさずに1クラスの生徒数を減らすという対応をとってきたが、その後、クラス数減で対応。しかし、これも限界に達し、現在は、学校数削減を計画し、実施中である。
 栃木県では、“統廃合”という言葉を使わずに“統合”と呼び、2校が一つになるときには新しい高校名をつけている。
 さらに再編の進め方もまず県議会に再編の必要性を説き、総論でおおむねの賛成を受け、それから具体的な高校統合に入っていった。当然同窓会などの学校関係者から統合反対の陳情等が出されたが、議会では不採択とした。
 議会を巻き込んで推進している栃木県の再編計画の進め方は大いに参考になると感じた。
 さらに中高一貫教育も興味深かった。魅力ある高校づくりとして長野県でも検討する必要性があるのではないか・・・。
 また、医師不足については、いずこも悩みは同じであると痛感。しかし、栃木県の場合、臨床研修医の新研修制度が始まって研修医数が増えている。その理由は、「自治医科大学(病院併設)と独協医科大学(病院併設)があり、魅力ある県になっている」とのこと。(ただし県立は3病院)
 長野県には研修医が殺到する佐久総合病院があるが、(言葉は悪いが・・・)“金の卵を産む鶏”を殺してしまわないように支援していくことが大切である。

☆11月8日(木)

○福島県議会 [福島市・午後3時~4時40分]

〈調査内容〉
 (1)商業まちづくりの推進に関する条例(大規模小売店舗規制) 【商工労働部商業まちづくりグループ対応】
 (2)医師等医療従事者の確保対策 【保健福祉部医療看護グループ対応】
 (3)有害鳥獣対策 【農林水産部循環型農業グループ対応】
 (4)森林環境税 【総務部課税収税グループ・農林水産部森林計画グループ対応】

〈調査成果〉
 (1)『商業まちづくりの推進に関する条例』についての説明を受ける。
  ・施行⇒平成18年10月1日。大規模小売店舗の出店規制をする条例として全国初。
  ・ねらい⇒小売商業施設の適正配置と地域まちづくりへの参画。
  ・小売商業施設の立地ビジョンの策定⇒誘導する地域と抑制する地域の基準を設ける。
 
 (2)医師不足等について説明を受ける。
  医師確保対策として14の事業を展開。以下の3事業が福島県オリジナル。
   ①医師派遣調整監の設置 ②医師派遣事業 (県立医大から公的病院へ派遣) ③医師確保事業(県立医大の医師を増員し、地域の病院へ派遣)
 
 (3)有害鳥獣対策について説明を受ける。
   福島県の場合、被害の大部分は、鳥類によるもの。
 
 (4)森林環境税について説明を受ける。
  ・導入までの経緯⇒平成15年1月の『福島県森林審議会』による新税の構想提起から『県民懇談会』、『森林審議会』、『福島県税制等検討会』で16年12月まで議論検討を重ねた。その後、17年2月に『福島県森林環境税条例』を県議会に提案し、3月に可決。1年間の周知期間を設け、18年4月から導入。(*平成18年度から22年度までの時限立法)
 ・課税方式⇒県民税均等割の超過課税。
 ・納税額⇒[個人]1,000円
        [法人]均等割額の10%相当額(*基本金等の額により2,000円から8万円までの5段階)
 ・税収⇒約11億2,000万円
 ・使途⇒県事業[約8億4,000万円]と市町村事業[約3億1,000万円](*今年度の税収と前年度からの繰越を含めた『森林環境基金』は、約12億7,500万円)。
      県事業は、水源地域の森林整備に限定(「飲料用水取水源の上流域にある森林であって、公的管理が行われていない私有林」)。5年間で9,000haの整備が目標。    
      市町村事業への交付は、全国初。全市町村に一律交付する森林環境基本枠と優れた提案事業に重点的に交付する地域提案重点枠がある。
 ・事業評価⇒『森林の未来を考える懇談会』[座長は福島大学教授。公募委員2名を含む10委員で構成]が事業の執行を評価。

[感想]『商業まちづくりの推進に関する条例』については、一昨年に調査をさせていただいた。(*2005年10/22の県議日誌参照)
 今回、条例施行後の適用例などを伺ったが、「まだ事例はない」とのことであった。
 有害鳥獣対策は、我が県と同じように電気柵設置補助や遊休農地での牛の放牧、狩猟免許取得の奨励などに取り組んでいるが、特効策というわけにはいかないようである。
 また、森林環境税は、使途を極めて限定しており、県民理解が進んでいると感じた。「県民からどのような声があがっているのか?」との質問に対し、「もっと納めても良いという県民の声がある」との説明のときには、我が県議団から思わず笑いが漏れてしまった。県民アンケートでは、1,000円や2,000円という額が半数以上を占めていたという。
 最後に職員の方の「既存事業の財源振り替えにはしない」という説明に森林環境保全に対する福島県の強い決意を感じた。

“国会の赤じゅうたん”・・・いいえ違います。なんと栃木県議会の階段に敷かれている赤じゅうたんで組閣のように記念撮影[栃木県議会]:県議会の本会議場は、対面式です。質問席に立つ風間議員と答弁席の木下議員[栃木県議会]:福島県議会前で記念撮影[福島県議会]

2007年11月10日(土曜日)