2007年11月11日
カテゴリー:視察
11・7~9 県議会『自民党県議団』県外視察[栃木・福島・宮城](下)
☆11月8日(木)
○東北楽天ゴールデンイーグルス球団事務局 [仙台市・午後3時~4時40分]
〈調査内容〉
(1)楽天球団の運営ビジョン
(2)球場のネーミングライツ
(3)球場視察
〈調査成果〉
(1)Q1:なぜ50年ぶりとなる新規参入を決意されたのか?
A1:近鉄からの打診があったこと。平成17(‘05)年11月に参入が決まり、翌年3月21日が開幕。球場の改修等喫緊の課題が多かった。(なお球場は、2年がかりで74億円の費用を要した)
Q2:「強いチームづくり」「地域密着」「健全経営」の三位一体経営とは?
A2:強いチームづくりにはスター選手が必要。現在、田中将大投手がいるが、常時出場できる野手のスターが欲しい。
地域密着という点では、チケット購入など地元企業の支援がある。ボックスシートは完売状態。また、球場使用にあたっては、宮城県と『フランチャイズ協定書』を交わし、楽天が、県に対して ①球場施設改修費用を寄付 ②球場使用料の支払い(70%減免措置あり) により、県から管理許可をいただいている。
主催試合も“東北楽天”という球団名なので、福島・秋田・青森・岩手でも試合を行った。
経営面では、平成18(‘06)年に約66億7,000万円の売り上げがあった。しかし、赤字が10億円ほど出ており、親会社が補てん。平成30(’18)年には収支トントンにする。
(2)今シーズンまでは、『フルキャスト・スタジアム』。ネーミングライツ使用料は、2億円。来シーズンからの企業等を現在探している。
(3)<省略> *写真参照
[感想]プロ野球の球場に足を踏み入れた途端、すっかり童心に帰ってしまった。本県にも『信濃グランセローズ』という地域プロ野球団が今年から誕生したが、「メジャーの施設は違う!」と痛感。
現在、パシフィックリーグは、札幌の日本ハム、福岡のソフトバンク、そして、仙台の楽天と地域密着による球団運営が成功している。その点、信濃グランセローズも長野市、松本市、飯田市、上田市、諏訪市、小諸市で公式試合を開催、さらに練習場は中野市とまさに“信濃”の名に相応しく広い県内を回って地域密着性を高めてきた。
しかし、経営の面になると苦戦が強いられている。楽天では、「球場を中心にして半径30kmに100万人の人口規模がないとプロ野球団としての経営は無理」とのお話を伺った。さらに「この条件に合う都市を探すと(楽天が)仙台を選んだというわけではなく、仙台しか残っていなかった」とのこと。
日本プロ野球と地域のプロ野球を簡単に比較することはできないが、やはり人口規模は球団経営の最重要課題である。地方での急激な人口増が見込めない以上、一人のファンが何度も球場に足を運んで盛り上げていくしか今のところ方法はない。私も来シーズンは、「球場に行ってグランセローズを応援しよう!」としっかり誓った。
最後に一時“準本拠地が長野市”(!?)という話もあった楽天の来シーズン以降の大躍進を期待します!
☆11月9日(金)
○宮城県議会 [仙台市・午前10時~11時40分]
〈調査内容〉
(1)犯罪被害者支援条例 【議会事務局政務調査課・県警本部警務部対応】
(2)公社等外郭団体への関わり方の基本的事項を定める条例 【議会事務局政務調査課対応】
(3)収入財源の確保対策(『みやぎ発展税』) 【総務部税務課対応】
〈調査成果〉
(1)犯罪被害者支援条例について説明を受ける。
・条例制定の背景⇒犯罪件数(特に重要犯罪)が増加傾向にある中で、平成14年度に『犯罪被害者支援室』の専従体制強化(設置は平成8年度)、『(社)みやぎ被害者支援センター』が全国5番目に法人化されるなど積極的な取り組みがあった。
・制定経過⇒平成15年9月の県議会『文教警察委員会』で条例制定に向けての議論開始。その後、関係団体からの意見聴取、県民からの意見募集を行い、同年の12月に議員発議の条例案として議会に提出され、可決。12月17日に公布された。
・効果⇒①官民一体となった支援体制の確立 ②県民理解が進む などの効果がある。
(2)公社等外郭団体への関わり方の基本的事項を定める条例について説明を受ける。
・制定経過⇒平成15年7月に県議会『外郭団体等調査特別委員会』を設置(平成14年度に引き続き)。その後、17回の委員会審査、島根・鳥取・三重県への県外調査を実施し、平成16年6月議会に議員提案で条例案が出され、可決。7月7日に公布された。
(3)『課税自主権を活用した新税制と県税徴収対策』について説明を受ける。
・検討経緯⇒『宮城県税制研究会』[委員長は、県総務部長]を平成18年5月に設置し、課税自主権を活用した税制を検討。(「法定外税」、「超過課税制度」について調査研究し、法人事業税の超過課税と決定)
・検討された新税制
①『みやぎ環境税』(仮称)⇒現在導入の可否を含めて検討中。
②『みやぎ発展税』⇒平成20年度から24年度の5ヵ年での導入が決定。
③『企業立地促進税制』[優遇税制]
・『みやぎ発展税』の税収見込⇒単年度約30億円。(5年間で約150億円)
・同税の使途 ⇒①『企業集積促進基金』の積立や中小企業技術高度化支援、地域産業振興促進などの産業振興パッケージ【125億円】
②宮城県沖地震などの災害に対する産業活動基盤強化や防災体制整備の災害対策パッケージ【25億円】
[感想]犯罪被害者支援条例や公社等外郭団体への関わり方の基本的事項を定める条例はともに議員提案で制定した条例であり、宮城県議会の政策立案能力の高さに改めて敬意を表します。
さて、『みやぎ発展税』の導入(増税)に関しては、県の財政状況、並びに行財政改革の取り組みについて丁寧に県民に説明されてきた経緯がある。それに加え、更なる県民理解を得るために県職員給与引き上げを求めた県人事委員会勧告の実施を見送るとの知事判断もなされた。増税に関しての慎重な姿勢は学ぶべき点である。
村井嘉浩知事は、松下政経塾の後輩(私は9期生で、村井知事は13期生。ただし年齢は、知事の方が4歳上ですが・・・)にあたります。知事の活躍と宮城県の発展を併せて祈念します!
![楽天イーグルスのホーム球場である“フルキャストスタジアム”でグランドに入ってすっかり野球少年だった昔を思い出し、童心に帰っている面々:“ロイヤルボックス”に入れていただき皆興奮気味(!?):球団の経営方針などについて説明を受ける[仙台市]:“みやぎ発展税”などについて職員の皆さんから説明を受ける[宮城県議会]](http://kiuchi.mdd.jp/071111.jpg)
2007年11月11日(日曜日)