県議日誌

カテゴリー:視察

2・7~9 県議会『自民党県議団』県外視察[福岡・長崎](下)

☆2月7日(木)

○福岡県議会 [午後2時30分~5時10分・福岡市]

 〈調査項目〉
  ①福岡県議会の概要について 【議会事務局対応】
  ②道州制について 【財務課分権改革推進室対応】
  ③医療対策について 【保健福祉部医療指導課、薬務課対応】
  ④産業誘致について 【商工部企業立地課、国際経済観光課対応】

 〈調査成果〉
  ①省略
 
  ②経緯:「九州はひとつ」の理念のもと平成15年10月に設立されていた『九州地域戦略会議』[構成団体=九州地方知事会・九州経済連合会・九州経済同友会・九州商工会議所連合会・九州経営者協会]に道州制検討委員会が設けられる。[平成17年10月]
   平成17年5月に九州経済連合会が、同年6月に九州地方知事会と九州経済同友会が、それぞれ道州制に関する報告書を公表したことによる。
   取り組み状況:平成18年10月に『道州制に関する答申』報告書を公表。
            1.九州を活性化し、住民の暮らしを豊かにする
            2.中央集権システムを改革する
            3.市町村制度と都道府県制度を改革する
            4.国と県の二重行政を解消する
            5.国と地方の危機的な財政状況を改善する
            6.九州が一体となり東アジアの拠点として繁栄する
         現在、第2次道州制検討委員会[平成19年5月から]で国・道州・市町村の役割分担、税財政改革、地方分権型道州制の具体像としての“九州モデル”の策定を目指している。
   《参考》○九州における政策連合の取り組み=産業廃棄物税の一斉導入、九州観光推進機構の設立、上海万博への一体的な出展の検討などを実施している。
 
 ③福岡県は、5つあった県立病院を全て民間移譲。
  医学部を持つ大学が4つ(九州大学・福岡大学・久留米大学・産業医科大学)あり、毎年400名を超す研修医が確保できる。
   ⇒医療従事者の不足という問題はない。
  今後の課題として、小児科の集約化がある。

 ④企業立地促進について次世代の成長産業分野である「自動車関連産業」、「ロボット関連産業」、「半導体関連産業」、「コンテンツ関連産業」、「ナノテクノロジー関連産業」、「バイオテクノロジー関連産業」の集積にターゲットを絞っている。
  特に自動車については、平成15年2月に“北部九州自動車100万台生産拠点推進構想”が1年前倒しで達成され、現在は、平成21年度を目標年次とする“北部九州自動車150万台生産拠点推進構想”が推進されている。
  福岡県の企業誘致は、工場立地動向調査全国ランキングで10年間、常にトップ6に入っている。[平成11年トップ、10年・14年・15年は、2位]
  海外企業誘致実績[平成15年度~18年度]は、40件。
  現在、香港・上海・ソウル・フランクフルト・サンフランシスコに県単独の事務所を持つ。

☆2月8日(金)

○九州経済連合会 [午前9時20分~11時・福岡市]
 〈調査項目〉 【専務理事、総務企画本部長ほか対応】
  ①九州経済連合会の概要について
  ②九州経済について
  ③道州制について
  ④国際交流の推進について

 〈調査成果〉
  ①九州経済連合会は、九州・沖縄・山口地域に事業所を有する法人企業785社(‘08年2月現在)を会員とする地域の総合経済団体。

  ②特徴:自動車や半導体などのハイテク製造業が九州経済を牽引。アジアに近い九州の利点を活かしている。
   課題:自動車産業における部品の地元調達率向上(目標は、50%⇒70%へ)。

  ③福岡県議会調査②を参照

  ④東アジア経済圏形成のため九州一体となった国際交流に取り組む。
   主な取り組み:・中国や韓国などとのパートナーシップ深化(2国間、あるいは3国間の定期協議を開催)
          ・官民一体の体制強化(『九州経済国際化推進機構』設立)
          ・アジアビジネス推進のための外国人人材の活用(『アジア人材資金構想・九州アジア高度実践留学生育成事業』を支援)

【感想】九州は、行政も経済団体も協力して道州制に関しての研究や取り組みが進んでいる。
 福岡県議会の職員(分権改革推進室長)には「(道州制導入に向けて)今何合目まで来ていますか?」と質問したところ、「担当者としての実感としては」との前置きがあり、「スタートしたばかり」とのこと。福岡がスタートしたばかりであるならば、我が県の状況は、谷底(!?)になってしまうが・・・。
 九州経済連合会の積極的な取り組みにも驚いた。経済団体でありながら、行政の仕組みに関してかなり研究しており、具体的な改革プランが示されていた。(提言は、官民で組織している『九州地域戦略会議』が行っている)
 「地域主権型道州制が導入されれば、東南アジアと地理的に近いという優位性を持つ九州は、益々発展するのに」との強い思いや迫力に圧倒されてきた。国際交流の推進(経済的にも文化的にも)は、まさにこのことを裏付けていた。


○長崎県議会 [午後2時50分~4時30分・長崎市]

〈調査項目〉
 ①新幹線の並行在来線について 【新幹線建設推進室対応】
 ②外国人観光客の誘致について 【観光振興推進本部対応】

〈調査成果〉
 ①新運行方式合意=平成19年12月16日に佐賀県知事、長崎県知事、JR九州社長の3者が新運行方式について基本合意。
               ・全区間JR九州が運行(新幹線開業後20年間)
               ・佐賀・長崎両県は14億円で肥前山口~諫早間を譲渡を受ける(当初はJRから無償譲渡)
  《参考》佐賀県内の自治体の一部に反対があり、地元合意が得られず、国の予算がつきながら着工できないルートであった。 

 ②特徴:県観光振興推進本部[行政]と県観光連盟[民間]が一体となった誘致体制を組む。
      海外誘致専門部署を配置。(県観光連盟海外誘致課に7名) 
      東アジアに的を絞った誘致活動。(外国人宿泊客の85%が、韓国・台湾・香港・中国から)

【感想】1月28日(月)に県議会『公共交通対策特別委員会』で上京要望を行ったときは、「見通しは大変“厳しい”との感想を抱く要望活動」になったとこの日誌に書いた(*1/28の『県議日誌』参照)が、
並行在来線の運行方式(三セクかJRに引き続きお願いをするのか)については、国やJR、地元自治体とで少しずつ受け止め方にずれがあること感じた。
 国は、「上下分離方式(運行と駅舎や線路保有者が別になる)で(佐賀と長崎)県が、施設を所有し、JRに運行をお願いしたからと言って県の負担が少なくなるわけではない。むしろ増えるかもしれない」との説明[1/28]があったが、今回、長崎県の担当者に伺うと「県の負担は少ない」とのこと。
 今後、長野以北の並行在来線の運行について長崎・佐賀両県の事例が当てはまっていくのかさらに研究していく必要性を感じた。

2008年2月11日(月曜日)